川向こうの川原で朝の内練習していた、少年野球のチームの子どもたちはもういないなと思ってみると、なんと、静かな雨になっていた。音もなく降っている雨は、冷たそうに感じられるな。
川の向こうにみえる山が薄ぼんやりとしてみえる。
これは、だんだんと雨がひどくなりそうな気配だ。
子どもの頃、雨の降る日は好きだった。
何故だか分からないが、朝の登校時から雨が降っていると『ウキウキ気分』での登校ができた。
私の出身小学校は、私たち団塊の世代の数がぐんと増えたこともあって、市内に3校増設されたうちの一つである。
それ故、我々が第1回卒業生で、卒業50周年の記念式典が去年行われたのだ。
だから、50年以上も前のことを思い出すと、一番に浮かぶのが、学校の置き傘のことである。
今では「なにそれ?」と言われるとおもうのだが、一番初めの置き傘が今では時代劇でしか見れない番傘だったのだ。
それに大きな字で小学校の名前が書かれてあるのだ。
小さい子供にとって、あの傘はかなりの重さだったようだ。
一度だけ、傘を持たずに登校して、土砂降りの中を帰らないといけなくなった時に、担任の先生に渡されたのがこの番傘だった。
自分の傘はいくら50年以上前といえども、ちゃんとしたコウモリ傘があったのに、この番傘をさして帰るのが恥ずかしかった覚えがある。
良い天気の日に乾かして、学校へ返却するのに持参していくのがまたまた恥ずかしかった。
こんなことを雨が降ると、思い出すのは年を取ったからかな?
しかし、雨が降ると、赤い長靴をはきたくて、ウキウキ気分になったのかもしれない。まだカラフルな長靴などなかった頃だったから、どこからかのお下がりの戴きものだったのに、嬉しくてしようがなかったのだ。
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